こんにちは。
梅雨ですね。出かけないときに限って雨雲の神回避と言わんばかりに、雨が降らなかったりします。
そんな中、来週レギュラーパックが発売されるわけですが『破械』という面白いギミックを持ったテーマが登場しますね。果たして、改定後の環境に影響を与える存在なのでしょうか。
特徴
現在判明しているカードの内訳は以下の通りです。
- メインモンスター3種(下級2 上級1)
- リンクモンスター3種
- 魔法2種(通常1 永続1)
- 罠2種(通常2)
下級モンスターは『破械童子アルハ』 『破械童子ラキア』の2種です。
アルハは、自分フィールドのカードを対象にとって破壊することで自身を特殊召喚する効果を持っています。
ラキアは、誘発即時効果として自分フィールドのカードを破壊する効果を持っています。
2体の共通効果として、自身と同名のカード以外に破壊されると手札デッキから破械モンスターを特殊召喚する効果を持っています。
上級モンスターは『破械神の禍霊』1種類です。
墓地の破械カードの数だけ攻撃力を上げる効果、起動効果で相手モンスターを対象にとり、自身と合わせて素材にしリンク召喚する効果、破壊されると自身と同名以外の破械を蘇生する効果を持っています。
リンクモンスターは、リンク2.3.4で1体ずつ存在します。
リンク2と3のモンスターは「破械神を含むモンスター2体以上」 という素材指定で、誘発即時効果として、相手モンスターを対象にとり、自身とでリンク召喚する効果と、破壊されたときに悪魔族をサルベージする効果を共通して持っています。
リンク4は「リンクモンスター2体以上」という素材指定になっており、自身以外の効果でフィールドのカードが破壊されると、追加でもう1枚破壊する効果、自身が破壊されると1枚破壊する効果、お互いのエンドフェイズに1枚破壊する効果を持っています。
魔法は通常魔法と永続魔法が1種類ずつ存在します。
通常魔法は破械カードを1枚サーチする効果を持っており、永続の方は破械リンクモンスターの召喚成功時に1枚破壊する効果を持っています。
罠は通常罠2種類です。
手札墓地から破械モンスターを蘇生させるものと、破械モンスターとその他1枚を破壊するものがあります。
魔法罠すべてに共通している効果として、セットされた状態で効果破壊されると、デッキから破械モンスターをリクルートする効果があります。
考えられる動きや盤面
特徴から見て取れるように、ソリティア的な展開で圧倒するというよりはメタビート的な立ち回りをするデッキとなりそうです。
リンク2の『破械神ラギア』まで立てられれば、相手ターンに相手モンスター1体を素材として吸収しつつリンク3に、更にもう一枚吸収してリンク4に繋ぐ動きを狙えます。
リンク4のライゴウは、立っていれば3000打点でエンドフェイズごとに1枚破壊する置物になりますし、処理するために破壊されると誘発して1枚カードを破壊してくる中々厄介なカードです。
安定性
初動
以上の盤面を最速で作るための組み合わせは以下の通りです。
召喚権を残すかどうかで細分化することはできますが、とにかくリンク2を立てるまでならかなり安定して狙えるようです。
動き・強み
2枚から作られる盤面で相手ターンにリンク素材としてモンスターを2枚処理し、道中で
破壊されても1枚リソース回収できます。
後手なら下級1枚で自爆特攻から上級をリクルートして展開もできます。
リンク素材にする関係で『対象にならない』耐性以外はすり抜けることができたり、破壊されたときに発動する効果にも対応できるのは他のテーマにはない強みですね。
デッキスロット
全種類3枚積んでも21枚ですから、現在の環境デッキとかわらない柔軟性を持っていそうです。
弱点
- ファンタズメイ
リンク2が出た時点で特殊召喚されると、次のリンクに繋げず止まってしまいます。しかし、リソース回収はできるため建て直しは比較的用意です。 - 無限泡影
下級召喚から破壊効果に対して打たれると止まりますが、別の下級を持っていればケアできます。ここまではヴェーラーも同じですが、相手ターンにリンク体に打たれると連続リンクができなくなります。 - 召喚無効系カウンター
当てどころがわかりやすい上、手数が少ないため打たせるプレイがしにくいためです。 - 消費が激しい
2枚使ってリンクできれば相手を飲み込みながら連続リンクできるため、リンクは全て2枚消費と考えます。
止められると1枚回収。相手の妨害札の枚数を考慮するとこの時点でアド差は±0ですが、立て直すにはもう一枚札を要求されます。
手数が少ないためテンポに追い付けなくなる部分や、妨害を踏み越えるのに要求される手札の質が高くなるところが弱点と言えそうです。
環境デッキとの対面
まだ改定後の環境が定まっていないため、考えられるデッキに絞ってお話します。
オルターガイスト
シルキタスによるバウンス、メリュシークの墓地送りがこちらに刺さりそうです。一方オルガは単純な破壊がかえって刺さるため、このボードアドをうまく利用していきたいところです。
サブテラー
手数の少なさをカバーできないと妖魔に苦しめられそう。リンクする関係で導師の月の書効果を下級に打たれても辛そうです。
閃刀
横に並べないため、リンク素材として処理される効果が刺さりそうですね。その上レイの蘇生効果も発動しにくいのが美味しい。閃刀側の除去が破壊に頼っている点も分が悪い。更にファンタズメイを積むことができない点においても辛そうです。
サンダードラゴン
サーチ封じによる安定性の阻害ができるものの、このデッキの安定性も落ちています。
破壊には耐性がありますが、対象には取られるためメインギミックでは全てをケアできません。
展開系(ドラゴンリンクなど)
手数が少ないためアポロウーサなどで妨害数を増やされると厳しそうです。
メインギミックに裂くデッキスロットが少ないことを活かして、誘発でうまく妨害したいところです。
出張
リンク体は基本的に破械神モンスターが素材に指定されています。上級を上手く展開する方法があればギミックとして組み込めないこともなさそうです。
精神操作から奪取して、自分のモンスターとリンクできる素材の緩さですね。
リンク4のみはリンクモンスター2体以上とアストラムと同じ素材指定になっています。破戒を組むつもりでなくとも持っておく意味はありそうです。
また、メインギミックに関しては、簡単に自分のフィールドのカードを破壊する手段ができたため、メタルフォーゼ的な使い方ができるかもしれません。
例えば、Kozmoにおけるエメラルドポリスを破壊すると、召喚権を使わずにフェルブランをサーチできたりするわけです。逆にスリップライダーでセット状態の破械魔法罠を破壊して、モンスターサーチもできますね。
スクラップやなんかとも相性が良さそうです。スクラップワイバーンの破壊効果をセット状態の破械魔法罠に当てたり・・・リサイクラーを絡めることでオルフェゴールの力も借りられそうです。
おわりに
今回は「破械」デッキについて効果から予測できる範囲でいろいろと考えていきました。
メインだけではどうしても補えない手数を克服することで、ビートダウン系統のデッキとはかなりいい感じに戦えそうだと考えています。
出張で機能し始めるとかなりやばそうではありますが、先手を取るなりハンデスやら妨害系の置物をたんまりと置くドラゴンリンクとは対面するにしても、自身に組み込むにしてもあまり相性は良くなさそうです。
以上をまとめると、閃刀などのようにテーマ単体で見るよりも出張する形で見ることの方が多いと予想します。
個人的に、Kozmoに組み込めそうなのは嬉しいですね。命削りの宝札を採用しない形だと、先行でやれることがあまり無かったのですが、フェルブランスタートを安定させられそうです。また、エメラルドポリスと相性の悪い強欲で金満な壺の扱いに困っていたのですが、エクストラを使う用事を頂いたわけです。環境デッキと渡り合えるかはさておき、研究する価値はありそうです。
それでは。