こんにちは
今回はシリーズ第3回ということで、遊戯王OCG第7期の環境について振り返ります。
強さもしくは高額カードの価格が環境トップクラスのテーマを深掘りしていていきます。
koskosshadowverse.hatenadiary.jp
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どんな環境だった?
新しいパックの発売とともに強いデザイナーズテーマが登場し、次々と入賞報告があがることで、それらと相性の良いテーマが再注目されるといった形で環境はパックベースで移り変わりました。このあたりは今とあまり変わりませんね。ただ、これまでのテーマを無きものとするほどの強さはではなく、奈落や激流といった汎用性の高い魔法罠にカードパワーが集中していたため、テーマごとの強さは拮抗していました。
とはいえ、今ほどキャラクターデッキの取り回しは良くないため、全体のカードプールからしたら、トーナメント目線で使えるカードは一握りというのは今と変わりません。
これ以前の環境では、猫シンクロやらシンクロアンデやら、手数で圧す後攻ワンキル系統のデッキが多かったのですが、制限改定でカードパワーの均一化が図られ、ビートダウン系統のデッキが多く存在していました。そのデッキ群も、汎用の魔法罠セットでデッキスロットの半分くらいを埋めていたため、”何を使っても変わらない”とか、”結局先行で罠を伏せるか、ハリケーン大嵐などで捲るかだ”とか言われることもありました。
しかし、強欲で謙虚な壺が高騰するくらいには低速化した環境であり、リソースを吐かせるプレイ、攻め時を見極めるプレイなど、ターンを跨いでのやり取りが許されていた環境だったため、遊戯王OCGの歴史の中では割合に面白い環境でした。
第6期から引き続きの環境テーマ
ライトロード
〇当時のふるまい
デッキからカードを墓地へ送ることでアドバンテージを重ねていくデッキです。モンスターには、展開補助、戦闘サポート、除去、そして切り札に”裁きの龍”と強いところがまんべんなく存在し、魔法には優秀なドローソースとサーチが有ったため再現性の高いテーマでした。墓地肥やしが得意な点を活かし、カオスギミックを搭載した型も流行しましたね。
〇現代遊戯王では
どちらかというとサポートに回ることが多い気がします。当時のように戦いたいのであれば、”同胞の絆”を利用してオネストをサーチしたり、墓地肥やしの速度を高めたりといった型になるんでしょうか。トワイライトロードという闇属性のライトロードも登場し、デッキの組み方は無限大なためファンデッキとしては非常におすすめできるテーマではあります。
そう言えば、ティアラメンツという完全上位互換みたいなテーマが登場し、想像通りの強さを発揮したところ規制されるという、今考えるとあれは何だったんだというテーマが出現しました。
〇注目カード
- ライトロードマジシャンライラ
今より出現率が低かった時のスーパーレアかつ汎用性の高い効果ということで2000円近くしていましたね。 - 光の援軍
エクストラパックで登場したレアのカードですが、墓地肥やし+サーチと強いことしか書いていないためショーケース入りです。出張にも使われましたね。 - カオスソルジャーー開闢の使者ー
突然の制限復帰で5000円以上していました。ただ、当時のレリーフの値段も10000円もしなかったので、このレアリティだけで比べたら安く買えた時代とも言えますね。後のゴールドシリーズで再録されるまでは高いカードの筆頭といえる存在でした。
剣闘獣
〇当時のふるまい
一度リクルート沼にハマると一生蹂躙され続ける上、反撃しようものなら、何でも無効のカウンター”剣闘獣の戦車”が飛んでくる始末・・・。しかし全体的に打点が低いため、魔法罠のカウンター合戦を乗り切ることでジリ貧に追い込めるというテーマでした。墓地利用を封じる次元ギミックを含む環境へのメタ性能も高く、長いこと環境で戦えたテーマでした。
〇現代遊戯王では
リンク召喚が登場した後に、ブースターパックでの強化を貰いましたが、正直何とも言えない感じです。戦闘を繰り返してアドバンテージをとっていくという戦法自体が現代遊戯王ではあまり有効でない上、中途半端に先行制圧系に足を踏み入れるような強化をもらったのが原因と言えます。
〇注目カード
- ラクエル / ムルミロ
このデッキはレアやノーマルで構成されていて、比較的安いテーマでしたが、強さが認知されるとともに、レアであるこの2枚も必須カードであるために数百円していました。 - E・HEROプリズマー
デュエルディスクといういわゆる"おもちゃ"に付属したプロモで、5000円近くする高額カードでした。ターミナルに再録されるもノーマルレアで、ずっとあとにゴールドシリーズにて再録されるまで、手に入らないカードと認識していた方も多いハズ。
ガイザレスを見せることで、ベストロウリィに変身することが主な仕事でしたが、ヒーローアライブが実装されると、より使いやすいカードとなりました。 - ガーディアンエアトス
こちらもプロモでしたね。これより前の時代に、次元エアトスというデッキが存在しましたが、墓地を利用しなくても戦える剣闘獣には除外ギミックと相性がよく、墓地にモンスターがいないと特殊召喚できるこのカードもうまく使えるデッキでした。
BF
〇当時のふるまい
様々なカードを取り込める柔軟性や、目立った弱点が存在したい点で環境の変遷に強かったデッキです。理不尽な動きで相手を封じ込めるというよりは、高い平均値で安定して戦える強さを持っていたと言えますね。
そして、”終末の騎士”や”ダークグレファー”を中心に、”ヴァーユ””シロッコ”を落として、いわゆる墓地シンクロを中心に戦う「墓地BF」も流行していました。当時は、汎用的な魔法罠にパワーが集中しており、それらに割くデッキスロットを確保しながら、そこそこの打点のアタッカーでビートダウンしていくデッキです。ゴッドバードを使ったり、スキルドレインを取り入れたり、切り札として”異次元からの帰還”が飛んできたりと搭載できるギミックは様々で、プレーヤーの力量が問われるデッキでした。
〇現代遊戯王では
アーマードウィングの強化版が登場。強固な耐性が持ち味で、先行で立てるゴールにも成りうるカードです。ゆるい特殊召喚条件で、更に黒い旋風をデッキから発動する効果を持ったモンスターも現れ、どちらかというと展開型のデッキに形を変えています。トップシェアでは無いものの、トーナメント環境でも通用するパワーがあります。
〇注目カード
- ゴッドバードアタック
第4期ブースターでスーパーレアだったカードです。ターミナルだったりゴールドシリーズで再録があり値段が落ち着いたカードですね。基本的に2:2交換ですが、サイクロンやBF召喚時の罠などにチェーンすることでアドバンテージが取れる優秀な罠です。 - 闇の誘惑
モンスターの中では闇属性は強力なカードが多く、それらをドローの種にできるということで現在でもよく使われる優秀なドローソースです。
インフェルニティ
〇当時のふるまい
構えられる妨害数で言えば、現代遊戯王にも引けを取らない回り方をしていたデッキでした。それどころか、ブリューナク、ドゥローレンや、ダイガスタエメラルが補助する形で、ループができていたため現代よりも質が悪かったと言えます。(例えば、トリシューラループで手札が空になったり)
〇現代遊戯王では
リンク召喚登場後、ブースターにて強化を貰いました。同じような質の妨害をもっと安定して構えられるようになった現代遊戯王では、あえて大会でこのデッキを使うというのは選択肢に上がりにくいようです。今でも先行でバリアブレイクを構えなながらオーガドラグーンを立てたりするのが選択肢に上がるのですが、構えられれば強いです。
〇注目カード
- インフェルニティ・デーモン
ゲームの特典ということで2500円くらいしていました。 - ヘルウェイパトロール
2010年2月に発売したゲームの本に付属していました。今ではストレージでノーマルを見かけたりしますが、このカードの初再録は2015年です。デーモンにヘルウェイに、カードじゃない商品を色々買わないと組めないわ、組もうとしたときには手遅れだわ・・・というのは当時珍しいことではありませんでした。
米版では、特典カードとして手に入りやすいスーパーレアがありましたので、そちらで妥協した同士も少なくないハズ。
墓守
〇当時のふるまい
墓地利用を封じるネクロバレーが環境に刺さっていたり、王家の生け贄というハンデスカードを持っていたりという点で、ユニークながら強いデッキでした。
エクシーズ召喚が実装されると、手軽にレベル4を2枚ならべられる偵察者が注目され、メタビートの一つとして大会でも使う選択肢に入るデッキでした。
〇現代遊戯王では
ブースターでの強化が2回ありました。ロックすることが特徴といえるテーマですが、カードパワーやロック性能の面で、やはり他のテーマに一歩遅れをとるため、大会ではあまり見かけないテーマになっています。
〇注目カード
- 王家の生贄
ノーマルですが再録がなかったため、ショーケースに入るくらいの値段はしていました。モンスターだけハンデスするという効果は現代でもユニークと言えます。 - 墓守の石板
サーチカードということで墓守には必須カードです。これも当時は再録が無かったため揃えづらかった印象です。 - 王家の眠る谷ネクロバレー
ゴールドシリーズに再録されるまでは地味に高かったカードです。
第7期からの環境テーマ
カラクリ
〇当時のふるまい
少ない枚数から、手軽にワンキル火力を叩き出すテーマでした。地属性であるため、ナチュルシンクロとも相性がよく、パルキオンで次元幽閉等をロックしながら安全にゲームを決めたり、先行ではナチュルビーストを立ててみたりとワンキルテーマながら器用なデッキでした。
〇現代遊戯王では
後攻ワンキルするとなると、先行展開での妨害を乗り越えていくことになりますが、その手数が稼げるのかは微妙なところです。また、魔法罠のロックができたとして、モンスターによる妨害が主な現代遊戯王では突破そのものが難しいケースも考えられます。
〇注目カード
- 簡易融合 / メカザウルス
アーカナイトマジシャン登場時より、”音楽家の帝王”とともに注目されたカードでしたが、ここでも使われていました。カラクリのシンクロ体は、召喚時にデッキからカラクリ1体を呼び出す効果ですので、追加で機械の非チューナーを呼び出せるというのは単純に手数になり強かったです。 - 我が身を盾に
汎用カードですが、数を揃えてワンキルするこのデッキではとくに光っていたように思います。打点を下げずにモンスターを守れるというのも偉かったですね。 - ナチュルパルキオン
どちらかというとレベル7が出しやすいこのテーマではパルキオンをよく見ました。再録はレアコレと大分後で、このころはもう、罠から手札誘発にシフトしていた時代でした。つまり多くのプレーヤーに必要とされていた期間はずっと高かったカードと言えます。
真六武衆
〇当時のふるまい
テーマカードを素直に使って強いテーマでした。先行制圧を目指す点で、デッキの方向性として現代遊戯王に近いところがありますね。
〇現代遊戯王では
六武の門は意外と今でも制限カードです。一時は解除されていましたが、リンク召喚周りのルールが改定されると共に、ライブラリアンなどと一緒に規制されました。
リンク召喚実装後に影六武衆というテーマでがっつり新規を貰い、新規リンクを獲得した後、無限ループとかしていましたね。当時は門が3枚入りましたが。
〇注目カード
- ナチュルビースト
レベル5シンクロが出しやすいこのテーマでは、こちらをよく見ました。魔法というのは遊戯王において起点になりやすいため、下手をすると禁止になるポテンシャルを秘めたカードです。当然のように2000円前後するカードでした。 - MXインヴォーカー
この間の改定で禁止から戻ってきました。(禁止になった理由は別にあるのですが)ところで、六武衆の無限ループはこのカードからスタートすることがありましたが、フェニックスブレードとか禁止な点で当時の状況と違うので大丈夫なんでしょうか?
当時としては、六武衆の荒行などが展開の中心にありましたので、自由なリクルートというのは展開の中枢というよりは補助といった立ち位置で使われていたように思います。
TG代行天使
〇当時のふるまい
ヴィーナスを起点として、ガチガチガンテツを作って打点を2000にしてみたり、アースやストライカーと合わせてトリシューラを作ってみたり、マスター・ヒュペリオンが普通に強かったりカオス要素を取り込んでみたり・・・と、とにかく当時の強いところをまんべんなく使えたデッキでした。しかし、この頃の環境は各テーマのパワーが拮抗しており、安定性や柔軟性の高いこのテーマは人気ではあったものの最強ではありませんでした。
〇現代遊戯王では
ストラクチャーデッキがリメイクされました。順当に強化されましたが、環境で戦えるほどバフもされず・・・といった具合でしたね。ただ、再録にニビルという発売当時高額だった手札誘発が再録となったことで市場からは姿を消しました。
〇注目カード
- ガチガチガンテツ
スターター収録で高いカードでは無かったのですが、当時一番このカードを強く使っていたデッキでした。しかも素材はバニラです。 - ダイガスタフェニクス
対してこちらはターミナル産であり、2000円近くする高額カードでした。デッキ自体が柔軟性をウリにしたビートであったため、打点としての爆発力を与えるという点で見る機会の割に重要なカードです。 - 朱光の宣告者
エクストラパックで登場したレアで、1枚500円近くだったと思います。雑にアドを稼げない当時としては、モンスター効果起動に対し2枚と1枚での交換だったため使いどころが今以上に難しいカードでした。
HEROビート
〇当時のふるまい
ビート型のHEROは、メタビートの代表のようなデッキでした。星4で19打点のアナザーネオスを起点としたビートダウンであり、デュアルスパークや超融合といった優秀な除去カードを搭載しつつ、切り札のミラクル・フュージョンで大型を召喚と
真六武衆シエンやナチュルシンクロをうまく当てられると厳しい点などがありましたが、BF同様メタカードの搭載が容易であったため、環境への対応力が高く、7期最後に現れたインゼクターに対してもフリーチェーンカードの多さから有利に戦うことができました。
〇現代遊戯王では
拘束力を持ったカードがもりもりの現代では、こういうデッキめっきり見なくなりました。
HERO自体は、融合に関するサポートが非常に多く、D・HERO E-HERO V・HERO M・HEROなど、合わせ方も様々で面白いテーマです。後の9期でダークロウというお手軽制圧カードが登場したり10期ではデストロイフェニックスガイが登場したりとガチ寄りに組むことも出来ますし、My Favorite Heroを集めたファンよりの構築でも高い再現性を実現できるテーマになっています。
〇注目カード
- E・HEROガイア
定期購読で登場したカードだったため、長いこと数千円する高額カードでした。その割には召喚するタイミングが超融合で地属性を吸ったときと限定的で、それが更に値段の高さを感じさせる要因にもなりました。 - 超融合
ユベルのパックで登場した相手を巻き込む融合魔法。GX9巻が発売されると大会環境では、ほぼ全てのモンスターが実質スペルスピード4で吸えるようになり、汎用性が高まりました。再録があるまでは1000円を超えるカードでした。
暗黒界
〇当時のふるまい
ストラク×3で強いデッキが作れたテーマで、大会環境でもよく見るデッキでした。ミラーで腐るという理由から本来強く使えるはずの”手札抹殺”や”暗黒界の取引”が迂闊に採用できなくなるほどに流行していましたね。墓地へ捨てられたときに除去が働くグラファは、魔法や罠への拘束力の割に、モンスター効果を止める手段に乏しかった当時としては通りの良い除去でした。このあとの記事で詳しく触れますが、今後の強化によりもう少しの間環境でも活躍するテーマになります。
〇現代遊戯王では
これもストラクがリメイクされ、最近強化が来たテーマになります。こちらも、順当な強化と言えますが、大会で活躍するほどのバフはかかりませんでした。相手によってカードを捨てさせられる状況を能動的に作り出す、”セルリ”を中心としたサポートによってしまった点で、実用性よりロマンよりな強化になってしまったのかなという印象です。
〇注目カード
- 墓穴の道連れ
ストラクに再録が無く高騰したノーマルカードです。発売当時としてもこのカードは昔のカードという認識で集めるのが大変でした。
甲虫装機
〇当時のふるまい
デザインされたコンボで動くだけで強かったテーマです。チェーンゴッドバード、チェーンデュアスパでアドバンテージが云々言っていたところに、2枚破壊2枚展開(合計打点4000)というパワーは凄まじかったです。半年環境にいましたが、その後の改定で、ダンセルとホーネットが制限に指定されるなど、かなり重い規制を受けることになります。注目カードは前回の記事で多く触れてているので、1枚だけピックアップします。
〇現代遊戯王では
リンク召喚実装後、ピコファレーナという新規を手に入れますが、現代遊戯王のインフレを前にして、フルパワーでも敵わないといった状態です。(もちろん、現在規制されているカードは無いのですが)
〇注目カード
- 連鎖除外
メタカードとして挙げられたカードになります。ダンセルが攻撃力1000であったため、絶滅させることが出来ました。墓穴の道連れ同様、当時としても古いカードという認識だったため、高額カードの仲間入りでした。(デブリダンディなどのシンクログッドスタッフ系が存在していたときから、少しずつ注目されていたカードではありましたが)
聖刻(リチュア)
〇当時のふるまい
ガイドラ(26)・ガイドラ(26)・グスタフ(30)に、バーン2000が加わり、こちらがモンスターを並べていてもワンキルされるといったパワーを持っていました。巨竜の羽ばたきが搭載され、大嵐が最大4枚体制だったり、インゼクター同様、当然のように展開しながら除去してくる点はインフレを感じた瞬間です。この頃のレダメは同名ターン1が無かったため、レダメ×2がそれぞれ効果を使用したあと、合体してグスタフになっていました。
リチュア型に関しては、儀式召喚がリリースを伴うことを利用し、ガストクラーケで手札をデッキバウンスし、トレミスで回収するを繰り返して手札を枯らしていました。
後にレダメもガストクラーケも制限指定されます。
〇注目カード
- レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン
応募者全員サービスということで、この時点では手に入らないプロモでした。もともとそれなりに高いカードでしたが、更に高くなりましたね。 - 超弩級砲塔列車グスタフマックス
聖刻が登場する少し前の応募者全員サービスでした。この頃、さらには少しあとまでこの傾向は続くのですが、Vジャンプに関するプロモは非常に大切になっていた時期でして、今使わなくても後で使うかもしれないといった理由からとりあえず3枚集めなければならない状態でした。 - エメラルドドラゴン
リリースされるとデッキからバニラドラゴンを特殊召喚する聖刻ですが、登場パックにエレキテルドラゴンという星6のバニラドラゴンが収録されています。この時流行していたインゼクターのメタとして、連鎖除外が存在していたため、同名カードを積むことを回避できるなら・・・ということで注目されたカードです。
ラヴァル
〇当時のふるまい
真炎の爆発と炎熱伝導場の2枚コンボで、ライブラリアン+シンクロ2回等の動きができる他、ブーストウォーリアーを持っているとクェーサーまでいける等、シンクロデッキの集大成のようなテーマでした。必要パーツが少なく、デッキスロットをパーツを集めるカードに割くことができたため当時としては安定性も高かったです。
〇現代遊戯王では
初動の2枚を安定して初手に持ってこられるのであれば、ワンチャンスあるくらいなパワーです。それらをカードカーDや強欲で謙虚な壺で持ってきているようでは遅く、工夫をしないと何も出来ないデッキになってしまうというのが私の印象です。というのも、最近までラヴァルを回していて、自分でも調整していたのですが、現代遊戯王の基準で安定させるのが難しかったです。
〇注目カード
- 真炎の爆発
エンシェント・フェアリー・ドラゴンのパックでノーレアとして収録されたカードでした。ラヴァルはターミナルのテーマであるため全体的に少し高いテーマでしたが、その上でこのカードも800円くらいしていましたね。あとは汎用シンクロが揃っていないとこのデッキを組む意味がないため、合計金額としてはかなり高いテーマでしたね。 - 封印の黄金櫃
カードの効果通りの使い方と言いますか、コンボパーツをサーチするために利用されていました。
ゼンマイハンデス
〇当時のふるまい
先行で相手の手札を空にできるハンデスループがテーマ内で完結しており、起点となるゼンマイティが素材指定のないランク3であったため、特殊召喚が容易なレベル3グッドスタッフに最低限のゼンマイパーツを入れるような構築になっていました。
更に、ループ自体に必要なパーツが少なかったため、サイドデッキに甲虫装機パーツを仕込んで、後攻が確定するマッチ2戦目にはサイチェンで別デッキにシフトするといった器用なことができました。
〇注目カード
- 俊足のギラザウルス
新しい召喚方法が出てくるたびに注目されるカードです。 - 簡易融合
魔装騎士ドラゴネスとか、カオス・ウィザードとか、当時としてはわけのわからないバニラ融合が突然注目された瞬間でした。
ヴェルズラギア(兎ラギア/兎ヴェルズ)
〇当時のふるまい
デッキの始まりとしては、シンクロを主体とするデッキにはオピオン、インゼクターなど高レベルを出さずしてモンスター効果での処理が得意な相手にはラギアと使い分けのできる型が使われていました。それがヴェルズラギアですね。インゼクターが規制されると、環境ではオピオンを突破する手段が限られ、ヴェルズテーマで固めた型へと移っていくこととなります。
この頃、オピオンを突破する手段としてはマエストロークやジェムナイトパール、アシッドゴーレムなど、ランク4以下のエクシーズで2550を突破、効果で守備表示にするといった方法が主でした。
〇現代遊戯王では
オピオンの拘束力が昔ほど高くないこと、リンクの存在により突破手段が豊富であることが起因してヴェルズというテーマ自体がインフレに置いてかれています。時々、レイドラプターズや幻影騎士団といった闇属性のエクシーズテーマがランクアップマジックで出すことがあるなど、オピオンに関しては不意打ちで使われることがあります。
〇注目カード
- 封印の黄金櫃
このカードは間もなく制限カードとなるのですが、2012年のエクストラパックで登場したツアーガイドとの2枚コンボで兎を供給する”櫃ラギア”なるデッキが、少しの間存在していました。(黄金櫃で除外した兎をガイドで作るリヴァイエールで蘇生する) - セイヴァーザウルス 大くしゃみのカバザウルス
兎の役割がヴェルズヘリオロープ出すことへとシフトするにあたり、少しずつ値段が落ちていったカードです。
おわりに
今回は、遊戯王OCG第7期の環境において活躍したテーマをピックアップするとともに、前回、前々回では触れなかった注目カードについて振り返りました。これでOCG第7期の振り返りを〆ますが、次回からは第8期についても書いていこうと思います。
第8期については征竜魔導登場時、第4弾までを扱いますのでボリュームとしては、半分くらいになります。環境が固まってしまったことと、受験だ何だで遊戯王から離れる必要がでてきたことで、このあたりからまたしばらく、大会等に出なくなり記憶も曖昧になってくるんですね。
自称大学生ってマジで自称じゃないかと思った方は、ブラウザバックする前に、そこらへんの広告をクリックしていってください(笑)
それでは